自転車王国・台湾 その発展の経緯を読み解く

2023 / 11月

台湾を一周できるグリーンな交通手段がある。温室効果ガスを出さず、環境にやさしく、自在に動け、大地にも親しめる。少しスピードを落とせば旅を楽しみながら身体も鍛えられる。自転車なら、台湾のどの景勝地にも行くことができるのである。

「台湾を一周するには車では速すぎるし、徒歩では遅すぎる。自転車がちょうどいい」と言われている。2015年末に開通した台湾一周サイクリングロード1号線は台北市の松山駅を起点とし、台1線と台9線をメインとして全長960.8キロを走る。15~20キロごとに休憩地点が設けられており、高速鉄道や台湾鉄路への乗り継ぎもでき、9~14日をかけて台湾を一周できる。

このコースは台湾西岸を南へ向かい、南台湾から東岸を北上するが、途中の北部、中部、南部それぞれに海沿いを通る浜海段と内陸を通る内山線があり、また日月潭、故宮南院、奇美博物館へ通じる道や、東海岸花東縦谷、蘭陽平原などのコースもある。こうしたグリーンな旅は国内外で盛んになっている。

では、世界の五大自転車パーツメーカーが台湾にあることをご存じだろうか。台湾の自転車工芸がいかに発展してきたか、ご存じだろうか。各自治体が次々と打ち出すサイクリングコースの中で、特におすすめのコースはどこだろう。今月の『光華』は、台湾の自転車産業の発展と自転車と人々の暮らしのつながりを考える。

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