均一教育プラットフォーム」董事長兼CEOの呂冠緯は、なぜ医師の道を手放して教育という事業を選んだのだろう。進学校でも僻地の学校でも、均等かつ臨機応変に活用できる教育ツールとはどのようなものなのだろう。今月は「光華」とともに、AIとビッグデータを活用した教育テクノロジーが、どのように教室を変えつつあるかを探ってみたい。
また別の若者のグループは「Teach for Taiwan基金会」を通して僻地教育に青春をかけている。常に子供たちのためを考え、暮らしの情景を教育に取り入れて子供たちのモチベーションを高め、自ら学ぶことのできる子供を育てている。海外ボランティアの物語もある。海外で教育支援を行なうNGOの「遠山呼喚」は、「支援者」から「育成者」へと活動の位置づけを転換し、現地に根を下ろした「教育種植計画」を推進している。
このほかに、優れた教育者に贈られる「師鐸賞」を受賞した二人の教師の物語もご紹介する。彼ら自身の経験に根差した教育方法は人々の心にしみるものだ。この「教室の外」のカリキュラムもじっくりお読みいただきたい。
* * *
今月号の「自転車で行く台湾」は、東海岸の台11号線を訪ねる。都蘭から出発して美しい海を見ながら地元の人々の物語に耳を傾ける。また、毎年4月中旬に、台湾各地の自治体がタイから働きに来ている人々のために開催する「水かけ祭り」も取材した。台湾伝統の祭典ではないが、東南アジアからの労働者や移住者が増えるにつれ、規模はますます大きくなっている。「光華」は新北市の市民広場を訪ね、このユニークな文化的風景を記録した。
もう一つ、祝福に値するのは我が国の総統府が2019年に100歳を迎えたことだ。日本統治時代には総督府で、台湾博覧会の会場でもあったこの建築物は、1998年に国定古跡に指定され、築100年を迎えた。この建物には独特の価値があり、台湾の民主化の中で新たな表情を持つに至った。
* * *
2018年に国家工芸成就賞を受賞した陶芸家の孫超は、生涯をかけて結晶釉を研究し追求し続けてきた。90歳となり、今はほとんど取材を受けていないが、今回は「光華」の取材に応じてくださり、その貴重なお話をうかがうことができた。
国際合作発展基金会(ICDF)による「カリブ海地域ICT協力プログラム」は、セントルシア、セントビンセント及びグレナディーン諸島、ベリーズなどカリブ海の国々に、台湾の強みであるICT(情報通信技術)を惜しみなく提供する活動である。このほかにも、台湾におけるプラスチック削減活動など多様な記事をお届けする。台湾の発展だけでなく、理想を追求する台湾の精神にも触れていただきたい。