この大地に立ち、私たちは長年にわたって、人と山河、光と歴史、愛と希望、夢と未来に向き合ってきた。時空の垣根を取り払い、記憶から台湾の過去と現在を取り出してみよう。
今月の特集「台湾を記録する」の編集過程は、過去から今日につながる光を探し出すような作業で、そこには迷いもあった。だが現在、私たちが考え、見聞きし、味わい、手で触れる日常や、ありふれた旅を、未開の地への探検ととらえ、そこから得られた独自の視点や輝きをもって私たちの島——フォルモサを構築し記録する必要性を感じたのである。
ペンとカメラを過去に向ける時、私たちはそれを何とか引き留めようする。そして現在をじっくりと味わおうとする時、それは砂のように指の間から漏れていってしまうが、その瞬間を言葉や写真、音や絵で何とか残し、大切に残しておきたいと考える。「台湾を記録する」の六つの視点は、この島の現在と過去の歳月をありのままに留めようとするものだが、そこには虚と実が透けて見える。「実」は私たちが知る島の系譜、「虚」はフォルモサの物語への回転扉であり、そこから私たちはさらに深い物語へと導かれる。
この大地と海の間で、音や映像、言葉を通して『光華』は隙間を開き、そこから島の庶民の姿、異郷と故郷、母と子のつながりを覗き見る。一つひとつの取材も記録も、記憶と現実の切り張りであることを私たちは知っている。ただ、ある瞬間、島のどこかでそれらが読まれ、聞かれることを願っているのである。
さまざまな偶然と幸運から、『光華』は4人の素晴らしい人物と出会うことができた。画家の黄光男、バリの伝統舞踊を舞う李庭莉、客家のミュージシャン羅思容、そしてベトナム出身のドキュメンタリーフィルム監督グエン・キム・ホンである。彼らは混沌とした現実の中でもがき、少しずつ己の輝きを見出して遥かな夢を追い、自分の時代を築いてきた。これらの物語を通してそれぞれの人生を見つめることは、まさに幸福な「過去と現在」と言えるだろう。
「台湾の記録」はここに完成したが、まだまだ書き足りないものがある。だが、句点は結末ではない。それぞれの物語は、この麗しの島でこれからも続いていくのだから。