『牡丹亭』は内外で200回を超える巡回公演となり、許培鴻は劇団とともに各地を旅し、十年をかけて200余りの舞台をカメラに収めた。彼は自分は写真を撮るだけでなく、芝居を見ていたと言う。「一般の人は観察した後に構図を決めますが、私はおとなしい観察者ではなく、芝居を見ながら心が動くので、心を揺さぶられた瞬間にシャッターを切ります。そのため、私にとっては一つひとつの舞台が異なり、200回の舞台も見飽きることはありませんでした」と言う。だからこそ、彼の作品はカーテンコールの後の余韻を感じさせるのかも知れない。
許培鴻の20万枚を超える貴重な写真は、『牡丹亭』の情と愛を見事にとらえており、そこには湯顕祖と白先勇、そして許培鴻の時代を越えた対話が感じられ、作品の一枚一枚が物語を語っている。
許培鴻、1965年生まれ。
作品は戯曲、音楽、舞踊、文化など広範囲にわたり、世界各地の姿もとらえてきた。
1995年にオランダ政府に招かれて8度にわたりオランダ各都市を記録し、続いてデンマーク、ドイツ、フランス、スペインなどにも依頼されて創作に従事した。1998年には米モンタナ州に招かれ、2度にわたってその自然景観を撮影。多数の作品と出版物を蓄積し、旅のプロセスで己の感性を高めてきた。
(資料:許培鴻提供)
許培鴻、1965年生まれ。作品は戯曲、音楽、舞踊、文化など広範囲にわたり、世界各地の姿もとらえてきた。1995年にオランダ政府に招かれて8度にわたりオランダ各都市を記録し、続いてデンマーク、ドイツ、フランス、スペインなどにも依頼されて創作に従事した。1998年には米モンタナ州に招かれ、2度にわたってその自然景観を撮影。多数の作品と出版物を蓄積し、旅のプロセスで己の感性を高めてきた。(資料:許培鴻提供)
「冥判」の幕で杜麗娘を演じる沈豊英。(2006年、北京)
「冥判」の幕で判官を演じる唐栄師。(2006年、北京)
蘇州の古い舞台で兪玖林と沈豊英の稽古を見る白先勇。(2013年)