呂明賜、黄平洋、彭政閔、陳金峰などビッグスターを生んできた中華職業棒球大連盟は、今日すでに26年の歴史を重ねている。現在は義大ライノズ、中信ブラザーズ、Lamigoモンキーズなどのチームが若者にもよく知られているが、中年以上の野球ファンにとっては、はやり1990年のプロ野球元年が懐かしいことだろう。当時は味全ドラゴンズ、三商タイガーズ、兄弟エレファンツ、それに統一ライオンズの4チームによって連盟が結成された、まさに黄金時代だった。
1990年、中華職業棒球大連盟が結成され、台湾にプロ野球の時代が始まった。全国各地で180回余りの試合が開催され、どのスタジアムも1万人近い観客で埋め尽くされて、その熱戦ぶりが家庭や職場でも話題になった。
だが、1986年からリーグ結成の準備が始まり、実際に開幕するまでの間、スタッフは観客より選手の方が多いのではないかと大きな不安を抱いていたことは、あまり知られていない。また、日本のプロ野球で活躍していた台湾人選手の多くも、台湾プロ野球発展のために帰国の道を選んだ。台湾のプロ野球元年の開幕戦を中継するために、日本からNHKの取材班もやってきた。開幕前にはファンのためのサイン会が開かれ、歌手を招いてリーグの歌を録音、CMやポスターも作り、今日のプロ野球より盛り上がっていた。
この頃の台湾プロ野球の様子は、同年の「光華」5月号(日本語版6月号)に詳しく紹介されている。当時の記事を読み、台湾のプロ野球誕生を振り返っていただきたい。