今月のカバーストーリーでは、台湾のいくつかの町をご紹介する。台湾開拓史を見つめてきた台南市の台江エリアや、古い建築物のリノベが続く台中市旧市街地、港の建設に伴って生まれた高雄市塩埕、そして町づくりを進めた嘉義県新港など、それぞれの発展史や特色を知っていただきたい。
「受賞と聞いて涙がこみ上げました。花蓮のアミ族の料理が国際的に評価されたことに感激したからです」原住民料理店「慕名私房料理」のシェフ‧胡志強さんは「オセアニア国際マスターシェフ‧チャレンジ」の異国料理部門で金メダルを獲得。彼は2023年のスローフード博覧会でもイメージキャラクターを務めた。野草採りは台湾原住民族の食生活の一部であり、継承されてきた伝統文化だ。取材班は花蓮で原住民族の食材の豊かさを探った。
同じく台湾生産で、近年急速に発展しているのがコーヒーだ。2023年にはACE (Alliance for Coffee Excellence) による初のコーヒー豆品評会「カップ‧オブ‧エクセレンス (COE) 」が台湾で開催され、上位20のうち13が阿里山産だった。また台湾は、国際的なコーヒー品評会「ベスト‧オブ‧パナマ」における最大の買い手でもある。台湾のコーヒーの品質は産官学の協力によって向上し続け、国際市場での地位を獲得した。
台湾と世界とのつながりは、「舞鈴劇場」が外交部の派遣でフィリピンとブルネイに赴いて公演を行ったことにも表れた。文化交流を促進しただけでなく、海外の友人たちの心に台湾を印象づけた。また先月号のベトナムからの一連のレポートに引き続き、今月号では、ベトナム文物コレクター、ベトナムでキャリアを積む台湾人、移住労働者の画家、移民二世などを訪ねた。これら生命力あふれる物語は、異文化をまたぐ深い交流を描き出す。
『光華』は話題のAI技術にも貢献している。台湾ユーザーのニーズに寄り添う、信頼できる台湾製対話型生成AIシステムの開発をサポートするため、「国科会国家実験研究院」に協力し、台湾文化をベースにした生成AIのトレーニング資料として『光華』の多様かつ優れたレポートを提供しているのだ。今後も『光華』は、ニューメディア、ウェブサイト、紙媒体、実際の活動など、複数のメディアを並行して活用し、台湾の豊かなソフトパワーの推進に努めていきたい。