明るい新住民
2013年、陳凰鳳は自分の生徒や他のベトナム出身者とともに「台湾越芸新住民文化伝承協進会」を設立し、自らが総会長に就任した。この協会を通して彼女はさらに活動範囲を広げ、通訳やガイドなどの就労機会を新住民に紹介している。
この協会の下に、彼女はさらにパフォーマンスグループ「台湾越芸之星」を結成し、ベトナム文化の推進に情熱を注ぐベトナム系の若者を育成するとともに、彼らに舞台を提供している。言葉は通じなくても、音楽に国境はなく、パフォーマンスを通して人々の距離を縮められる。歌詞の意味は分からなくても、観客は一緒にハミングし、多くの人を楽しませることができる。
ベトナム語教育を推進し始めてすでに十年以上になり、2015年には第50回金鐘賞教育文化番組司会者賞を受賞した。彼女の地道な努力により、台湾では、ベトナム語、タイ語、インドネシア語などのニュースも放送されるようになった。今年彼女は、協会のメンバーを率いて台湾初の新住民の母語によるバラエティ番組「快楽新住民」を打ち出し、新住民に活躍の舞台を提供するとともに、彼らの心の拠り所となっている。さらには、新住民の子供たちに母親の言語や文化を理解させてアイデンティティを持たせ、新住民二世という立場に優位性を持たせている。
陳凰鳳の努力は、台湾社会にベトナム文化への理解をもたらした。それは、彼女が「快楽新住民」の主題歌のために書いた歌詞そのものである。「愛こそ私の信じるものだから…いつもあなたの笑顔が見たい」——陳凰鳳は、これからもその情熱を持って、新住民が伸び伸びと暮らせる環境を作り出していくことであろう。
自ら脚本を書いてキャストを探す。陳凰鳳はメディアを通して台湾社会と新住民文化の交流の場を増やそうとしている。(陳凰鳳提供)
陳凰鳳はラジオ番組「幸福連合国」で第50回金鐘賞教育文化番組司会者賞に輝いた。(陳凰鳳提供)
台湾初のベトナム語によるバラエティ番組「快楽新住民」は、ホームシックにかかった新住民の心の拠り所となっている。(陳凰鳳提供)
陳凰鳳(後列左から7人目)はパフォーマンスグループ「越芸之星」を育成し、彼らに舞台を提供してともにベトナム文化を広めている。(陳凰鳳提供)