サンゴの島——小琉球で、島を周回する環島公路を走ると独特の岩礁地形を見ることができる。特に伝説の物語に従って美人洞や山猪溝などの景勝地を訪ね、岩礁と大自然が織りなす風景を観賞すれば、その景色は一層神秘的に感じられる。
小琉球と言えば、欠かせないのはウミガメと一緒に泳ぐダイビングだ。群青色の海の底、ウミガメは静かに餌を探し、時には好奇心をもってダイバーに近寄ってくる。前足で水をかき、熱帯魚と一緒にサンゴ礁の中を泳ぐその姿はまるで幻のようで、このウミガメの島を忘れられなくなることだろう。
小琉球では、多くの人の努力によってごく普通にウミガメの姿が見られるようになった。しかし、この貴重な生物は、ゴミと餌の区別がつかず、海中に漂うビニール袋を飲み込んで死に至ることもある。
そこで、海湧工作室は小琉球の商店で使える「海灘通貨」を打ち出し、人々にビーチクリーン活動に参加してもらい、ビニール袋の使用を減らすことを呼びかけている。観光に訪れた人々にも海とウミガメを護ってもらうためである。

小琉球を訪れたら、ウミガメと一緒に泳ぐダイビングは欠かせない。(林旻萱撮影)

望海亭から見える珍しいサンゴのフリンジングリーフ。

四季を通して温暖な小琉球は、家族そろって訪れるにふさわしい。