集団の力の大きさ
「連絡を受けた人の大部分は喜び、感謝してくれます」と話すのは、1981年卒同窓会の幹事長、遠伝電信で総経理を務める李彬さんだ。長年連絡を取っていなかったクラスメートとの再会には二の足を踏む人もいるが、会いさえすれば、すべての隔たりはすぐに消えると彼女は感じている。「自分のことを気にかけてくれ、無条件で力を貸してくれる人が大勢いると感じられ、それが愛おしくなります」と言う。だからこそ、40人もの同級生が、苦労をしながらも不満を言うこともなく、懸命に連絡の取れない同級生を探し続けているのだ。この背後には、幹事長の李彬さんと事務局長の呉素秋さんの指導がある。
「この過程では、台北一女卒業生の栄誉感と負けず嫌いの性格が発揮されていて、必ず探し出すという強い気持ちが生まれます」と万泰銀行で財務長を務める呉素秋さんは言う。彼女と李彬さんの役割は、目標を定め、音信不通の同級生を探す秘訣を提供し、その後は応援団のように激励することだ。
「毎月の学級報告会で成果が報告され、半年ごとに、全員と連絡が取れた学級が発表されます。常に進捗状況がわかり、競争心も生まれます」
駱娟英さんによると、会議を終えると夜の10時を過ぎているが、それでも誰も疲れたなどと言わず、帰宅後にすぐに議事録を作成して送ってくる。誰もが帰宅後にメールを確認しており、仕事より真剣に取り組んでいるのである。
あの頃の心を失わない
ユーモラスでさっぱりした性格の呉素秋さんは、楽しい工夫も忘れない。例えば自分の高校時代の日記の一部を同窓会のサイトに掲載している。「皆、感傷的だった林黛玉が、溌剌とした王熙鳳に変わったことに驚いています。しかも日記の多くが古文で書かれていて、今の私には読めない字もたくさん使っているのです」と言う。
李彬さんは、30年目の同窓会の成功において、こうしたマネジメントは手段に過ぎず、重要なのは「求心力」と「見返りを求めない努力」だと語る。「多くの人の意志や願いが一つになって大きなエネルギーとなり、今後の人生がより良いものになると信じることができます。これは美しく得がたい縁なのです」と言う。
豊かな人生経験と少女時代の心が合わさり、智恵と安定の中に乙女の姿が見え隠れする。台北一女の熟女たちは、自分たちだけでなく、周囲の人にも大きな幸せをもたらしている。