ベリーズからのそよ風を受けて
ヤング総督の友人でもある林永楽・外相は、七つの物語はすべてヤング総督の子供のようなもので「一つ一つが宝物であり、総督はどれもお好きなのです」と語った。
どの物語もベリーズの現実の社会を反映しており、中には少し残酷なところもあるが、読者に深く考えさせるとヤング総督は語る。例えば「道路の豚」という作品がある。ベリーズは以前は植民地で、今は移民社会であり、この物語の主人公はイギリスから来た白人を交通事故で死なせてしまったトラック運転手だ。民族の平和な共存への願いが込められた物語である。
格林文化出版の郝広才は、初めてこの本を読んだ時、カリブ海からの風が身体にしみていくような感覚を覚えたと言う。この本は青少年の読書にふさわしく「国際化に直面する若者にとって、ベリーズから吹くそよ風に触れるにはちょうど良いタイミングです」と述べた。
6度目の訪台となるヤング総督は、南部の中山大学に詩人の余光中を訪ねて『パタキ・フル』と自らが作曲したCDを贈呈し、余光中氏は英訳した詩集『守夜人(The Night Watchman)』を贈って交友を深めた。