今月の『光華』は、生徒や学生が何としてもその授業を受けたいと思うスーパー教師をご紹介する。漫画を読んではいけない、フェイスブックばかりやっていてはいけないなどと誰が言ったのだろう。私たちが取材で訪ねた先生方は、創意あふれる方法やツールを用い、生徒たちの学習意欲を刺激していた。少子化が教育機関にとって大きな課題となっている現在、このような熱意と創意を持つスーパー教師がもっと増えて生徒たちの学習意欲を高めてくれれば、台湾の教育の質は高まり、生徒数減少という危機を転機へと転換できるかもしれない。
今月号のもう一つの感動的な物語は、化学療法を受けたばかりの国宝級作家・黄春明へのインタビューである。今年80歳、辛い化学療法に6回耐えた黄春明は、自分の人生に課された任務に優先順位をつけなおすことにし、「小説を書くことに専念したい」と語った。あらゆる分野に素晴らしい才能を発揮する黄春明だが、他のことは後進に任せることができても、小説だけは人に任せることはできないのである。ましてや彼の頭と心の中は、まだまだ素晴らしい物語に満ちているのである。病から回復して十分に静養した後、再び新しい作品を世に送り出してくれることを心から期待しようではないか。
今月の光華のもう一つの重要なテーマは、馬英九総統が提唱する「南シナ海平和イニシアチブ」である。馬総統は、南シナ海における我が国の主権を強く主張しつつ、関係各方面には争議を棚上げし、平和と互恵の原則の下で共同開発することを呼びかけている。
6月には端午の節句がある。昔から「五月の粽(ちまき)を食すまでは外套を手放してはならない」と言われてきた。端午節が終わってようやく本格的な夏が来る。楽しい端午節をお迎えください。