校内の農場で食農教育
南台湾の高雄市仁武小学校で栄養士を務める許淳善は、2021年に大亨食育協会が開催する第4回台湾学校給食コンクールで第2位に輝いた。この学校では10年前から環境教育に力を入れており、校内に畑を作り、美濃特産の小ぶりの大根やニンジン、ブロッコリー、ゴマの葉などアブラナ科の野菜を育てている。
私たちが訪問した日、教員の呉佩娟はPM2.5が健康に及ぼす影響について授業をしていた。
授業が終わると、生徒たちはうれしそうにスコップを持って畑に大根を採りに行く。許淳娟が手本を示し、大根の葉をつかんで軽くひねると、大根が抜けた。児童たちは大根を採り、洗ってから厨房に届ける。これを使って午後のおやつ「大根餅」が作られるのである。
この学級が大根を収穫するのは3回目だが、実は初めての成功だった。呉佩娟によると、最初の収穫の時にはカタツムリに食べられてしまい、2回目は畑に塩をまいたが、やはり食べられ、3回目は厨房の指導を受けて、卵の殻で畑を囲ったところ、ようやくカタツムリが入らなくなったのである。「一度は畑で80匹もカタツムリをつかまえたことがあります」と言う。
仁武小学校付設幼稚園主任の張淑敏によると、毎日午前8時に、子供たちは30分をかけて畑の手入れをする。食べ物が簡単に手に入るものではないことを理解させるとともに、大地の生産とのつながりを認識させている。
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給食の時間になると、当番の生徒がクラスメートのために料理を取り分ける。