台湾マラソンの特色
台湾のマラソンを顧みると、この10年でレースの数も参加者数も安定的に増加してきた。
「現在、台湾では一年に50以上のレースが開催され、一部は企業スポンサーの冠レースですが、大部分は一般のクラブが主催しています。ボランティアも熱心で、補給品も種類が豊富で世界でも際立っています」と、新竹市マラソン協会の黄政徳顧問は話す。
かつて1980年代には、台湾のマラソンランナーは走りたくてもレースがないのが悩みだったが、今では海外のレースに行かなくとも、数年で100レースを達成できる。
現在、参加回数が一番多い黄政徳と呉宏綱の二人を例に取ると、1984年と85年に最初のマラソンに参加した。当初は国内のレースが少ないので、1986年からは海外に参加し、2003年の台北国際マラソンでようやく100レースを達成したのである。これに対して、呉宏綱は台湾でのレースを主としていたので、達成が3年も遅れた。
最近のランナーは、100レース達成も容易になった。澄清湖百信建材チームの女性ランナー賁俊蓮は、台湾人女性として最多の220回の記録を持つ。2003年の太魯閣マラソンが最初だったが、5年後に100レースを達成し、黄政徳の19年に比べると、わずか4分の1である。
TSMCの謝志宏は、禁煙後に太り出したため走り出した。最初はジムで走っていたが、その後マラソンに参加するようになりわずか37ヶ月で100レースを達成し、台湾で最短期間の達成記録となった。
去年の台湾の最多ランナーを挙げるとしたら、台湾大脚丫長距離走クラブの林宝鳳である。60歳に手の届く彼女は、2008年にマラソンを始め、今年の南部横断関山100キロマラソンを100レース目として狙っている。マラソン歴は短いが、去年は台湾で41回も参加し、参加数はトップクラスである。レースを練習代わりに走っているという。
古都・台南の古い町並みを走る奇抜な衣装のランナーが、カーニバルのような雰囲気を盛り上げ、学生たちは孔子廟の前で記念写真を撮る。