世界中のランの3分の1は台湾生まれ、世界三大花卉市場の一つである日本では、10本のオンシジウムのうち8.5本、アンスリウム10本のうち9本が台湾から供給される。
台湾の花の年間輸出額は1億米ドルを超え、世界20位に数えられる。決して大きな金額ではないが、育種、栽培など様々な面で目覚ましい発展を遂げており、それらの成果は今年11月に始まる「台北花博」で披露される。
台湾は、どのように「世界の花の島」になろうとしているのだろう。
年間の貿易額が数百億米ドルに達する世界の花卉市場、この巨大なビジネスを狙って各国が次々と参入している。そうした中、四季を通して花が絶えない台湾がチャンスを逸することがあってはならない。
花卉は美の産業であり、経済価値の高い農作物である。
花卉産業は、切り花、鉢物(培地は土)、ランの鉢物(培地は水苔)、球根、種子、苗木などに分けられる。単位面積当たりの生産高で見ると、台湾の花卉栽培面積は1万3109ヘクタールで農地面積全体の1.8%なのに対し、生産高は120億台湾ドルで、農業生産高の6.6%を占める。
しかも1995〜2008年の14年間、花卉の輸出額は10倍以上成長した。1997年のアジア金融危機で多くの産業が打撃を受けた時、台湾で成長を続けた産業は、自転車と花卉輸出だけだった。
2009年、行政院農業委員会は台湾を「世界花卉島」にするという目標を立てた。中でも期待されているのはランだ。台湾のラン栽培は産業化が始まって20年余りになり、単位面積当たりの生産高は花卉産業売上全体の23.3%を占める。2004年、ランはマンゴーや高山茶、ティラピア(イズミダイ)と並ぶ台湾の四大輸出農作物の一つとなった。農業委員会は「農業生産高倍増」を目指しており、2014年にはランの売上を現在の26.5億元から53億まで伸ばしたいと考えている。
近年の台湾花卉産業の急成長は産官学の積極的な取り組みによるところが大きい。
台湾大学、中興大学、嘉義大学などが、長年にわたって花卉育種研究に力を注いできた。農業委員会農業試験所の各農業改良場も、周辺の花卉産業の栽培や鮮度維持などの技術開発に協力してきた。
9年前、農業試験所は雲林県古坑に花卉研究センターを設立し、主要輸出花卉の研究を開始した。センター主任の謝廷芳によると、花卉センターは輸出実績に従ってコチョウラン、オンシジウム、シンビジウム、アンスリウム、トルコギキョウ、グラジオラスなど、主要輸出花卉を重点研究項目としている。
台湾の数々の花卉の中で、国際市場に進出できる種類が限られているのはなぜだろう。
一つは、コチョウラン以外の品種育成者権の多くが我が国の手にないこと、もう一つは防疫上の要因である。鉢物は土を除去し、根を剥き出しにした状態で輸出しなければならないが、この試練に耐えられる植物は非常に少ないのである。一方の切り花は、輸出過程で鮮度を保つことが大きな課題となる。
インドの詩人タゴールは「緑の葉が恋をして花になった」と言い、唐の詩人・李白は「雲に衣裳を想い 花に容を想う」と歌った。美しい色彩に満ちた花の世界は、ロマンチックな想像をかきたてる。下の写真はカランコエ・ブロスフェルディアナの台湾の新種「中興3号」。
輸出トップのコチョウランは「蘭の女王」と呼ばれ、蝶の羽のような花がエレガントで美しく、花が2〜3ヶ月も持つ。こうした要因から、ここ2年はコチョウランがポインセチアに取って代わって世界で販売量最大の鉢物となっている。
オランダのラン協会の試算によると、2007年に世界で販売されたコチョウランの数は2億株に達し、その6割(1億3000万株)はオランダ産だ。オランダは近隣のEU諸国を市場としており、鉢物として輸出している。一方の台湾は、鉢物では体積が大きくて輸送料がかかるため、昔から「苗」の形で輸出しており、年間販売量は約1200万株だ。
2007年、台湾のメディアはコチョウランをめぐる台湾とオランダの競争を採り上げ、台湾は「コチョウラン王国」の座をオランダに譲ったと報じた。
生産量と生産高では、台湾は確かにオランダより劣るのだが、量が多いから王者と言うわけではない。品質と技術こそ重要なのである。
台湾のラン研究の権威、高雄大学生物科学研究所所長の陳文輝によると、オランダでは単一品種の大規模な鉢物輸出を行なっており、鉢物のランの価格は苗の5倍である。台湾は量や売上ではオランダに劣るものの、「多品種少量」の高品質生産で知られており、品種の掌握と技術の面では上を行っている。「オランダでは過剰生産で倒産した企業も出ていますが、台湾のコチョウラン輸出は今も急成長を続けています」と陳文輝は言う。
オンシジウムの躍動感とアンスリウムの色の塊は生け花の素材としても好まれ、台湾から日本への輸出が最も多い切り花である。写真は生け花を教える「花作坊」の邱瑞珍。
亜熱帯に位置し、年間平均気温が22.5℃の台湾は、コチョウランの生長に非常に適している。コチョウラン産業は日本統治時代に始まって現在ではすでに成熟しており、ある程度の規模を有するラン園ではハイテク化、自動化が進んでいる。
栽培は無菌室での組織培養から始まる。寒天で苗を育て、フラスコから取り出したら設備の整ったコンピュータ管理の温室に移して栽培する。RFID(無線ICタグ)を導入したトレイや自動潅水システムを用い、手作業の運搬による損傷の確率を下げ、最後は箱詰めして輸出する。このプロセスには3年かかり、すべて「世間と隔絶された」温室で進行する。
台湾で最大規模のコチョウラン栽培を行なっている育品生物科技公司の温室総面積は3万5000坪に上る。中でも最大の嘉義県民雄の温室は1万坪、見渡す限り緑の苗が広がっており、実に壮観だ。
「対米輸出専用温室」の確立によって、台湾のコチョウラン産業は競争力を高めた。
政府農業委員会は台湾のラン産業のためにアメリカと10年にわたる交渉を続け、2004年、アメリカは同国の温室規格を満たすという条件の下、ようやく培地を含めた苗の輸入を認めた。台湾だけに与えられたこの優遇策によって、コチョウランの対米輸出は年々増加し、今やアメリカ市場の5割を占めるようになり、輸出額は13億元に達している。アメリカは昨年初めて日本を抜き、台湾コチョウランの最大の市場となった。
台湾のコチョウラン輸出は「リレー栽培」方式で行なわれる。台湾で組織培養から育てた苗を輸出し、輸出先の業者が引き続き栽培して催花し、それから市場に出す。鉢物市場のシェアを高めるため、台湾企業の一部は輸出先に温室を設け、現地での継続栽培も行なっている。育品生技公司はマイアミ、シカゴ、ニューヨーク、デンバーなどに巨額を投じて拠点と温室を運営している。
インドの詩人タゴールは「緑の葉が恋をして花になった」と言い、唐の詩人・李白は「雲に衣裳を想い 花に容を想う」と歌った。美しい色彩に満ちた花の世界は、ロマンチックな想像をかきたてる。下の写真はカランコエ・ブロスフェルディアナの台湾の新種「中興3号」。
コチョウランとは違い、土を培地とする植物の場合は、土を取り除いて根を剥き出しの状態にして輸出し、輸出先で再び土に植え直すためコストがかかり、植物もダメージを被る。そこで一部は「切り花」として輸出することになる。切り花は鮮度が重要であるため、台湾花卉の第二の市場である隣国の日本で大きな成果を上げている。
切り花輸出のトップを占めるのはオンシジウムだ。オンシジウムはダンシング・オーキッドとも呼ばれ、連なって咲く小さな花は、まるで黄色いドレスをまとった女性が風の中で舞っているように見える。色鮮やかで華やかなので、鉢物にも切り花にもふさわしい。
オンシジウムの原産地は熱帯の中南米やメキシコで、台湾は20余年前にタイから導入した品種の栽培に成功し、しだいに台湾の重要な花卉の一つになっていった。2002年以降、オンシジウムは菊に取って代わって輸出切り花のトップに立ち、2009年の輸出額は600万米ドルを超えた。
日本への花卉輸出を専門とする貿易会社「商栄実業」の黄淑琴によると、台湾のオンシジウムは日本の同市場の85%を占めており、すでに日本で市民権を得ていると言う。
台湾の300人余りが毎年輸出する2200万本のオンシジウムは、すべてゴワーラムジーという単一の品種で、輸出先も日本だけだ。
これこそ産業の強みとオンシジウム生産販売発展協会秘書長の曾明進は言う。単一品種、単一市場であるため、農地での栽培から輸出、競りまで、完全な作業標準ができている。
生産者は生産販売班を組織して共同の包装場を設け、収穫した花を等級分けし、消毒して包装し、コンテナに入れて海路で日本に輸送する。農家が一軒一軒作業するより、かなりのコストダウンになる。
インドの詩人タゴールは「緑の葉が恋をして花になった」と言い、唐の詩人・李白は「雲に衣裳を想い 花に容を想う」と歌った。美しい色彩に満ちた花の世界は、ロマンチックな想像をかきたてる。下の写真はカランコエ・ブロスフェルディアナの台湾の新種「中興3号」。
目標が明確で、団結して作業するのは良いことだが、単一品種、単一市場という点が、逆に最大のリスクでもある。
農業委員会花卉研究センターの蔡東明によると、台湾は長年オンシジウムのゴワーラムジーという黄色い品種を輸出してきたが、市場の好みが変われば、他国の新品種に取って代わられる可能性があり、そうなると産業全体が大きな打撃を受けると指摘する。
最近は台湾でも、ゴワーラムジーの変異種であるハニーエンジェルを多くの農家が競って栽培している。日本に1本5円のロイヤリティを支払ってでも栽培する農家が少なくない。
市場を分散するために、オンシジウム生産販売協会は上海と北京の見本市に出展し、1本3人民元で市場を開いた。だが曾明進によると、通関面で問題があり、23%の関税が課されるため儲けは見込めない。
アメリカ市場は、切り花では原価に見合わないため、コチョウランと同じく培地をつけた状態での苗の輸出を希望している。オンシジウムの根の回復力はコチョウランほど強くないため、培地なしでは難しい。
オンシジウムのもう一つの問題は、開花期の集中だ。
曾明進によると、オンシジウムの開花原理は不明で、網室栽培が中心であるため開花は5〜6月と9〜10月に集中し、最盛期には競りの価格も1本40元から1元まで下落する。
そこで彼は、5年前に温室栽培に変え、開花期を3〜4月に変えることで価格下落を避けることに成功した。
オンシジウムの台湾での価格は日本の半分なので、9割は輸出される。これに対して黄淑琴は開花期調節が難しいなら内需を拡大し、日本での価格下落を防ぐべきだと指摘する。
インドの詩人タゴールは「緑の葉が恋をして花になった」と言い、唐の詩人・李白は「雲に衣裳を想い 花に容を想う」と歌った。美しい色彩に満ちた花の世界は、ロマンチックな想像をかきたてる。下の写真はカランコエ・ブロスフェルディアナの台湾の新種「中興3号」。
コチョウランとオンシジウムの後を追い、輸出切り花の新星――アンスリウムが2002年から注目され始め、今では日本市場の9割を占めている。
アンスリウムの原産地は中南米、多年生の草本植物だ。一般の花と違い、花弁に見えるのは花苞;という部分で「花らしくない」感じがする。だが、真っ直ぐに伸びた茎に艶やかなハート形の苞;をつけた姿は日本の生け花でも人気があり、台湾の輸出花卉の3位、昨年の輸出額は400万米ドル近かった。
オンシジウムの9割が輸出されるのと違い、アンスリウムは5割近くが国内市場向けだ。
アンスリウムは中国語で火鶴と言い、台湾語の「給好」と発音が似ているので好まれると高雄県緑色花卉運送販売合作社理事長の林青山は言う。アンスリウムの苞;は色鮮やかで枝は放物線を描き、点と線と面の美が感じられる。
台湾では1980年代から栽培が始まったが、センチュウの被害に遭ってすべて廃棄処分になったこともある。
アンスリウムは気温変化への適応力が強く、網室で栽培できるが、センチュウの害を避けるために、一部の農家では土ではなくヤシの殻や木屑、イネ殻やスポンジなどを培地としており、外部からの見学は受け付けないようにしている。
インドの詩人タゴールは「緑の葉が恋をして花になった」と言い、唐の詩人・李白は「雲に衣裳を想い 花に容を想う」と歌った。美しい色彩に満ちた花の世界は、ロマンチックな想像をかきたてる。下の写真はカランコエ・ブロスフェルディアナの台湾の新種「中興3号」。
台湾のアンスリウムの最大の市場は日本で、最高等級のものは切り花で空輸され、夜に出荷して翌朝日本に届く。消費者は7〜10日間、美しい状態を楽しむことができる。
アンスリウムの花苞;に噴きつける鮮度保持剤を農業委員会台南農業改良場が開発して以来、切り花の寿命が大きく伸び、海路(4日)で日本に輸出できるようになった。輸送コストは1本10元から6元まで下がり、輸出量も大幅に増えた。
台湾で流通しているアンスリウムには百以上の品種があり、市場の好みをつかむことが重要な課題となる。
商栄実業の黄淑琴によると、日本人の好みは季節によって変化するという。春は柔らかな色、夏は涼しげな緑色、秋は温かみのある茶色、冬は情熱的な真紅が好まれる。
高雄県緑色花卉運送販売合作社の林青山は2007年の「神農賞」受賞者だ。コチョウランやバラの栽培をしてきた彼が1997年からアンスリウムの栽培を始めたのは「隙間に生存を求めるため」だったと言う。コチョウランやポインセチアは温室での栽培方法が標準化されているが、アンスリウムは自動化しにくく手間がかかり、虫害の不安もあるため、これに取り組む大企業は少なく、小規模農家に生存の空間があると考えたのである。
アンスリウムの輸出先の9割が日本であることに危機感を抱いた林青山は、新市場の開拓に乗り出し、今では輸出先の6割が日本、残りの4割は香港、シンガポール、アメリカ、ドバイなどとなっている。
インドの詩人タゴールは「緑の葉が恋をして花になった」と言い、唐の詩人・李白は「雲に衣裳を想い 花に容を想う」と歌った。美しい色彩に満ちた花の世界は、ロマンチックな想像をかきたてる。下の写真はカランコエ・ブロスフェルディアナの台湾の新種「中興3号」。
台湾は中小農家の力で市場を開拓してきたが、研究開発面では農業改良場や花卉研究センターなどが多くの情報や設備を提供してきた。例えば「開花させない技術」はますます進歩し、コチョウランでは花期調節の省エネ化が進んでいる。
最近ミニサイズのコチョウラン「台農1号小精霊」の開発に成功した花卉研究センター研究員の蔡媦;婷;によると、コチョウランは15〜18℃の低温と十分な光線によって開花する。そこで開花を遅らせるため、以前は燃料を使用して室温を30℃以上に保っていたが、今は植物生長調節剤のほか、光によって調節できるようになり、省エネが可能になった。
また花卉研究センターが設置した「生理検査プラットホーム」は、栽培業者によるアフターサービスに役立つ。
コチョウラン輸出はリレー方式の栽培で、苗は輸出先で催花されるが、その状況の追跡が行なわれておらず、開花の状態を知る術がない。品種改良や新品種開発のための情報が得られず、価格交渉の依拠も得られていなかった。
蔡媦;婷;によると、将来的には品種をセンターの検査に出せば、センターが開花温度やふさわしい栽培環境などの情報を業者に提供するという。
インドの詩人タゴールは「緑の葉が恋をして花になった」と言い、唐の詩人・李白は「雲に衣裳を想い 花に容を想う」と歌った。美しい色彩に満ちた花の世界は、ロマンチックな想像をかきたてる。下の写真はカランコエ・ブロスフェルディアナの台湾の新種「中興3号」。
大きな成長が見込まれる花卉産業だが、国内市場は小さく、ライバル国が多いなど、課題は少なくない。
台湾の1人当りの年間花卉消費額は850〜950元、供給過多になると価格が下落する。
2008年、中国昆明の業者がタイやベトナム経由で数コンテナ分のカーネーションを台湾に輸出し、価格が暴落した。今年の母の日には、アンスリウムの空輸便が取れず(大陸との直航が開通してから、大陸の業者は台湾へ戻る便の空いた貨物室を利用して台湾経由で花卉を日本へ輸出している)、国内で売ることとなって価格が暴落した。
台湾の花卉産業にとっては、日本以外の海外市場の開拓が課題である。林青山は市場開拓と同時に「計画生産」を進め、時期的な集中による供給過剰を避けるべきだと考える。
花卉貿易を営む福埠実業の総経理・蒋麗児によると、生産過剰による価格暴落を防ぐため、同社では育成者権を取得した花卉の栽培量を制限している。これは市場価格を維持し、同時に農家の権益を守るためだ。
ライバル国との競争に関しては、産官学ともに悲観的ではない。
インドの詩人タゴールは「緑の葉が恋をして花になった」と言い、唐の詩人・李白は「雲に衣裳を想い 花に容を想う」と歌った。美しい色彩に満ちた花の世界は、ロマンチックな想像をかきたてる。下の写真はカランコエ・ブロスフェルディアナの台湾の新種「中興3号」。
2007年、オランダは台湾に取って代わり「コチョウラン王国」の座に就いたが、中興大学園芸学科教授の朱建鏞;は、これを過度に気にする必要はないと考える。世界のコチョウラン市場は倍速で成長しており、台湾がすべての土地と資金を投じても年間20%しか成長できないからである。
花卉研究センター主任の謝廷芳によると、オランダのコチョウランの市場はヨーロッパに限定されているが、台湾の主要市場は日本とアメリカで、アメリカだけでも無限の成長が見込めると言う。ましてやオランダは単一品種で品質も十分とはいえず、まだアメリカ市場への進出を果たせていない。しかし、オランダのFloricultura社はカリフォルニアに温室を設けており、その動きには注意が必要だと指摘する。
台湾のコチョウランは品質面で優れているほか、輸出規模も成長している。最大規模の育品生物科技公司の場合、昨年の対米輸出量は170コンテナ(1コンテナ2万株、合計340万株)で、売上は4.4億台湾ドルに達した。董事長の張能倚によると、同社の輸出量は毎年30〜40%成長しており、今年はコンテナ数220〜250まで増加する見込みだ。
台湾区花卉輸出同業組合理事長も兼務する張能倚は、ライバルの出現で失われるような小さな市場ではなく、特にアメリカ市場にはまだまだ大きな可能性があると自信を持って言う。
11月に開幕する台北国際花卉博覧会(花博)の6つの会場はほぼ完成している。写真は中山北路美術公園内の「舞蝶館」、1200人を収容できる半開放空間で、開会式や閉会式、大型イベントはここで行なわれる。
張能倚によると、アメリカで販売量の最も多いポインセチアは11〜12月だけで5000万鉢も売れる。「これを収納するのにどれだけの温室が必要でしょう。一年間ポインセチアしか栽培しないのでは割に合いませんから、その一部でコチョウランを育てるようにすれば、今度は台湾からの苗の供給が間に合いません」と言う。
「1鉢2株」栽培というのが、張能倚が打ち出そうとしている秘密兵器だ。
1株に2本の茎があれば、2株で4本の茎となり、花の数は倍になり、消費者に愛されることは容易に想像できる。
この他に、張能倚はコチョウランの葉の伸びる角度を変える研究もしている。本来は45度に伸びる葉の角度を変えることで、光合成の作用は変わらないまま水をやりやすく、病気になりにくくするのである。
また、昨年同社は無菌操作台70台で800万株の苗を育てたが、技術的な突破により、今年は80台で4倍の3000万株を育成できる見込みで、大幅なコストダウンが可能になった。
張能倚によると、台湾でランの苗1株の育成にかかる原価は2元に満たないが、オランダやドイツではエネルギーを消耗する上、人件費が台湾の8倍もかかるため、1株の原価は30元を超える。こうした優位性がある限り、国際競争を恐れる必要はないと言う。
世界の花卉と鉢物の市場占有率(2008年)/資料:AIPH
中興大学園芸学科教授の朱建鏞;は、台湾は生産量では単一品種大量生産のオランダにかなわないが、多様性と差別化という点では「決して負けない有利な地位にある」と言い、今後強化すべきは、意識の改革だと指摘する。
例えば既製服メーカーは、規模は大きくても、常に他人の後を追い、模倣を繰り返すだけだ。逆にブランドは、大量生産はしないが常に最先端を追求する。「流行をリードし、流行を生み出すことこそ王道なのです」と朱建鏞;は言う。
「育種の達人」の異名をとる朱建鏞;は、台湾の花卉産業は市場に迎合していては駄目だと考える。消費者の好みに合わせるばかりで自らがビジョンを持たなければ、すぐに追い付かれてしまうだろう。
花卉輸出は「美の力」を競うマラソンだ。張能倚が言う通り、台湾にはまだまだペースを上げる能力があるのだ。
台湾のコチョウランの多くは苗の状態で輸出される。写真の「1鉢2株」の苗は育品生物科技公司がこれから市場に打ち出す秘密兵器だ。苗で輸出するため、台湾ではコチョウランが満開の温室は花卉研究センターでのみ見られる(下)。
インドの詩人タゴールは「緑の葉が恋をして花になった」と言い、唐の詩人・李白は「雲に衣裳を想い 花に容を想う」と歌った。美しい色彩に満ちた花の世界は、ロマンチックな想像をかきたてる。下の写真はカランコエ・ブロスフェルディアナの台湾の新種「中興3号」。
インドの詩人タゴールは「緑の葉が恋をして花になった」と言い、唐の詩人・李白は「雲に衣裳を想い 花に容を想う」と歌った。美しい色彩に満ちた花の世界は、ロマンチックな想像をかきたてる。下の写真はカランコエ・ブロスフェルディアナの台湾の新種「中興3号」。
インドの詩人タゴールは「緑の葉が恋をして花になった」と言い、唐の詩人・李白は「雲に衣裳を想い 花に容を想う」と歌った。美しい色彩に満ちた花の世界は、ロマンチックな想像をかきたてる。下の写真はカランコエ・ブロスフェルディアナの台湾の新種「中興3号」。
インドの詩人タゴールは「緑の葉が恋をして花になった」と言い、唐の詩人・李白は「雲に衣裳を想い 花に容を想う」と歌った。美しい色彩に満ちた花の世界は、ロマンチックな想像をかきたてる。下の写真はカランコエ・ブロスフェルディアナの台湾の新種「中興3号」。
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インドの詩人タゴールは「緑の葉が恋をして花になった」と言い、唐の詩人・李白は「雲に衣裳を想い 花に容を想う」と歌った。美しい色彩に満ちた花の世界は、ロマンチックな想像をかきたてる。下の写真はカランコエ・ブロスフェルディアナの台湾の新種「中興3号」。
2007年に神農賞を受賞した林青山(右から2人目)は8年前に高雄県緑色花卉運送販売合作社を設立し、高雄県内門郷のアンスリウム産業発展に力を注いでいる。
インドの詩人タゴールは「緑の葉が恋をして花になった」と言い、唐の詩人・李白は「雲に衣裳を想い 花に容を想う」と歌った。美しい色彩に満ちた花の世界は、ロマンチックな想像をかきたてる。下の写真はカランコエ・ブロスフェルディアナの台湾の新種「中興3号」。
今年5月下旬、台湾ラン協会は初めてイギリスのチェルシー・フラワーショーに出展し、銀賞を受賞した。写真はイギリスのエリザベス女王が我が国の駐英代表・張小月に伴われて台湾のコチョウランを鑑賞し、称賛する様子。
インドの詩人タゴールは「緑の葉が恋をして花になった」と言い、唐の詩人・李白は「雲に衣裳を想い 花に容を想う」と歌った。美しい色彩に満ちた花の世界は、ロマンチックな想像をかきたてる。下の写真はカランコエ・ブロスフェルディアナの台湾の新種「中興3号」。
一度発生したら取り返しのつかない病虫害を避けるため、アンスリウムは網室内で土を使わない栽培方式を採り、部外者の立ち入りを禁止している。