ナツメの職人
身長181センチの蘇さんは、背の低い果樹の間を歩き、棘のある枝から幼果を間引き剪定しながら「これは3回目の間引きです」と言う。地面には間引かれた幼果がたくさん落ちている。これによって豊かな実りが得られるのだ。
蘇さんによると、ナツメの皮を薄く実を柔らかくするには肥料の中の窒素とカリウムの比率が重要だ。彼は、賞味期限の切れた牛乳や卵液などの動物性タンパク質に海藻エキスなどの微量元素と粕類などの植物性タンパク質を合わせて液体有機肥料を作り、根にあたえている。
コンクールで優勝した品種は高雄12号「珍愛」だ。「12号は生産量は少ないですが、1玉が200グラムに達し、青りんごのように大きくて美しく、春節のギフトにもってこいです」と言う。
彼の父の世代が放置栽培していたのに対し、ナツメ農家3代目の彼の場合、栽培面積は以前より狭いが、収益は倍増した。これはすべて行き届いた管理のたまものである。高雄11号「珍密」で見ると、1本の果樹から240キロのナツメが採れる。1000平米当り3600キロになり、他の農家の倍の量に達する。