難しい真偽識別
ライセンス業界団体LIMAによると、2002年の芸術品のライセンス価格は世界で180億ドルに達した。そこで故宮も今年夏、ニューヨークで開催された世界規模のライセンス展に出展した。東洋ブームに乗って、ライセンス市場における故宮文物の価値を高めようというのである。
ブランド化とライセンス市場開発に加え、ライセンス市場としては最大の複製画についても、デジタル化で高画質が実現する。
故宮で一番人気の複製画は、エプソン系列のジェットプリント社の製作になる。ジェットプリント社は2002年設立以来、コンピュータ印刷を芸術のレベルに押し上げようと努力してきた。
まず故宮からフィルムのライセンスを受け、高解析度でスキャンし、画像ファイルにする。これを人手で色調調整し、日本で開発された特別の用紙にプリントし、忠実に古画を再現する。
印刷の結果を直接本物と比較できないので、同社は故宮の館員を招いて、さらに微妙な調整を行う。例えば「清明上河図」落款の調整にも3ヶ月かけた。
製作に手間がかかるので、毎年120点複製のライセンスを受けながら、ジェットプリント社は3年で120点しか完成できていない。しかし開発に苦労したものの、デジタルファイルが出来上がれば拡大も縮小も容易である。
ジェットプリント社に加え、古画複製の老舗の日本写真印刷社の複製も本物と間違えるばかり、年月の経過まで留め、税関で止められるほどだと言う。その値段も、宋徽宗の書「穠芳依翠」四文字で定価5万4000台湾ドルと、祖先は素晴らしい文化遺産を残してくれたことになる。
古い文物で新しいビジネス。台北にある故宮の所蔵庫には、宋代以来の書画逸品が7000点余り所蔵されている。これが画像ライセンス市場で広く使用されれば、80歳の故宮も金の卵を産む雌鳥となることだろう。
文物に若い学生の創意と発想を取り入れることで、まったく新しい商品が生まれている。(故宮博物院提供)
文物に若い学生の創意と発想を取り入れることで、まったく新しい商品が生まれている。(故宮博物院提供)
文物に若い学生の創意と発想を取り入れることで、まったく新しい商品が生まれている。(故宮博物院提供)
文物に若い学生の創意と発想を取り入れることで、まったく新しい商品が生まれている。(故宮博物院提供)