「光華」は1998年、業界に入って20年になるデザイナーたちを取材した。夏姿(SHIATZY CHEN)の陳彩霞は、裁縫店や既製服加工を経て、自分のブランドを打ち立てた。取材を受けた時はパリ進出の準備中だったが、今では世界に60以上の店舗を展開する。潘黛麗と呂芳智は共同で杜牧服飾を創設し、デザイナーと繊維業界の統合にチャレンジし、既製服産業にファッションを取り入れて新たな時代を開いた。
だが、台湾のデザイナーにとっての課題は販売ルートの確立だった。そこで当時の中興百貨や衣蝶IDEE百貨などが、台湾のデザイナーズ・ブランドを大量に導入し、新たな道を開いた。
現在は業界の重鎮として多くのファンを擁する竇騰璜も、取材を受けた時はまだブランド設立から3年で、注文を受けるために自ら営業に走り回っていた。洪麗芬は、今では有名な「湘雲紗」シリーズを展開し始め、その後20年の華々しい活躍のスタートを切ったところだった。彼女の作品はパリ・ファッション・ウィークの舞台に立ち、2010年にはパレ・ロワイヤルにも出店した。
時代は変わっても、デザイナーたちは自分への挑戦を続け、革新を続けている。20年来、台湾のファッションブランドは萌芽期を経て、今さらに新たな時代のステージに立とうとしている。