台湾製造業の進化
台湾は、グローバル化の大きな流れに押し流されることなく、次々と産業転換に成功して己のポジションを見直し、時代の最先端を走ってきた。その中でも典型的なのは紡績・繊維と自転車産業であろう。
1983年、「光華」は「紡織・繊維は斜陽産業か?」と題した記事を載せている。台湾の繊維産業が完全なサプライチェーンを擁しながら人件費の高騰で海外との競争にさらされ、一度は斜陽産業と見られていたことがわかる。
しかし、21世紀に入ると台湾の紡績・繊維産業は技術開発とイノベーションで自らの運命を変えていく。2018年の「光華」は、台南の繊維メーカーが、廃棄された魚鱗を用いて肌触りと機能を備えたエコ繊維を開発したことを伝えた。また2019年の「繊維産業のシリコンバレーは台湾に」では、世界の7割の機能性繊維が台湾で作られていることを報じた。
繊維産業が次に迎えるトレンドはスマートウェアだ。ウェアラブルデバイスのように衣服が心拍数や心電図、感情の起伏、体温、ストレスレベルなどを計測できるというものだ。2019年と2022年の「光華」の記事では、一枚の衣服がまるでSF映画の中のアイテムのように描かれている。紡績・繊維産業はすでに従来型産業ではなく、テクノロジーと暮らしを結び付ける新たなステージとなっている。
今日、クリーンエネルギーやサステナビリティの代名詞とされる自転車も、台湾が世界に誇る産業の一つだ。「光華」は1983年から台湾の自転車産業に注目し始め、受託生産から現在の「自転車王国」を築くまでの変化を追ってきた。台湾の自転車産業は、無数の部品メーカーが手を組み、協力と競争の中で独自の生産ネットワークを築き、ハイエンドモデルの生産クラスターを造り上げたのである。
2023年10月号(日本語版は翌月号、以下同じ)のカバーストーリー「自転車王国・台湾の発展の経緯を読み解く」では、台湾の自転車メーカーがどのようにグローバルな競争に立ち向かってきたかを紹介している。その中では、ハイエンド自転車部品メーカーの卓越した実績や、次世代のサステナブルなスマート電動アシスト自転車も紹介している。

「加工輸出区」は、人々が懸命に働いて経済を成長させてきたプロセスの象徴である。(外交部資料)