台湾にも仲間がいた
「過酷な内戦を生きたエルサルバドルの人々は、情熱的なラテンアメリカ人というより、戒厳令の時代を生きた台湾人に似ています」と陳信行は言う。これまで数百通に上るメールや電話で議論しあってきたが、お互いの気持ちを話し合うことはなかったと、撮影のためにエルサルバドルの地を三度訪れた陳信行は続ける。
運動の挫折に、エルサルバドルの労働者はカメラに向い涙を流した。女性監督賀照緹;はカメラを用いて、男らしい男たちが心を開き、涙を流しながら互いの経験を語り、理解しあう機会を作り出した。
このドキュメンタリーの観客は、これまで数年にわたり労働運動を支えてきた労働者たちが、初めて腰を下ろして内戦の恐怖を語り、互いの家族を訪問しあい、相手の生活を理解し、再び手を取り合って前に進む様子を目にするだろう。
送別会の席で「これまで台湾は、内戦で数多くの同胞を殺害した独裁者ロベルト・ダビッソンが軍事訓練を受けた国としか知らなかったが、陳信行や他の同志と肩を並べて戦ってみて、台湾にも同じような人たちがいることに気づきました」とジルベルトは語った。

このフィルムは、台湾企業のエルサルバドル工場で働く現地の人々が、労働者が自主的に管理する公正な工場を作り、後に失敗するまでの心を記録する。