母のお腹にいる時から
大学では商学部で学んだが、その端正な容姿からビデオ広告に出演したこともある。また何かを創作することに常に惹かれ、ファッションやジュエリー、インテリアなどのデザインを学んだ経験も持つ。
呉さんは率直にこう語る。ココ‧シャネルのように、専門分野で男性優位の壁を打ち破り、自身の美的感覚を表現するブランドを持つことが長い間の夢だったと。
料理が得意とは言えないのに、スイーツへの情熱は並外れており、24歳の若さで某スイーツチェーンの商品ディレクターになった。
働くうちに高級チョコレートを味わって思い至ったことがある。「私は母のお腹にいる時からチョコレート漬けだった」と。母親は妊娠中にとりわけチョコレートを好んで食べたという。それに幼い頃、父親が出張で買ってくるお土産も決まってチョコレートだった。そう考えると、チョコレートで起業した理由はとても個人的なものだ。「食べると幸せな気分になるんです」と呉さんは笑いながら言う。
仕事を辞め、チョコレート作りを学ぶためにベルギーに留学。また優れた原料を求めてヨーロッパ各地を回った。そして2015年、台北でも洗練された店の並ぶ信義路で、ついに「Q Sweet」をオープンした。ラベンダー色のパッケージデザインを打ち出したチョコレート専門店で、女性らしさに満ちた夢のような空間だ。