アジア人の多様性を見せる
ウェンが3年かけて完成させた小説に登場する華人の職業は26種に及ぶ。「多様な華人を登場させ、ハリウッドの固定観念を打ち破る」のが彼女の目標だ。そして、自分がアメリカ籍の華人であることの意義や、夢を追う中でも家族や友人を敬うことを皆に学んでほしいと願う。
『ラブボート、タイペイ』の4人の主人公は、ロス‧バトラー、アシュレイ‧リャオ、ニコ‧ヒラガ、チェルシー‧ジャンが演じた。監督はアーヴィン‧チェン(陳駿霖)、プロデューサはピーター‧ビエン(辺子珉)で、それぞれアメリカとカナダに長く暮らしており、劇中のアイデンティティ探しにも共感を覚える。
チェン監督によれば、俳優4人は登場人物と同様、初めて台湾に来たに等しく、休日になると小説をなぞるように台北の象山、廟、ナイトスポット、夜市、自由広場などを訪れ、写真をインスタグラムにアップした。
プロデューサのビエンは大学の時に台湾での研修に参加したことがあるが、「ラブボート」の研修ではなかった。印象深いのは、多くの優秀な台湾企業を知ったことだ。例えばRiTEK(萊徳科技)は光ディスクの製造に始まり、今ではグリーンエネルギーやナノテクノロジーも手掛け、世界中に拠点を置く。彼は「こちらはラブボート経営学バージョンでした」と笑う。
その後、ビエンは彰化出身の妻と再び台湾を訪れ、台湾中南部にも多くの優秀な企業があることに気づいた。「以前は海外生活でその国の良さを知りましたが、今は台湾に戻って故郷を知ることで、また別の様々な考えが生まれます」アメリカの映画会社と長く仕事をしてきたビエンは、今後は台湾が世界の映画産業を担う一員となるような機会をもたらしたいと考える。
チェン監督は、アメリカの映画会社からアジアの物語を撮ろうという話が出た時、嬉しく、良いことだと感じたという。台湾スタッフのコラボ能力を米映画会社に示せる良い機会だと考えたからだ。台湾の映画文化は「監督主義」だが、アメリカは「プロデューサ主義」であり、まして今回の脚本はチェン自身が書いたものではないので、プロデューサとよく話し合う必要がある。
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台湾で初めて五つ星ホテルに認定された圓山大飯店。前は基隆河に面し、後ろには剣潭山がひかえている。