「塩漬け」は先人から伝わる食物保存の伝統的な方法で、保存がきくだけでなく、贈答品にもなり、中には正月や祭日にしか食べられないものもあった。今月の『光華』カバーストーリーでは、野菜、果物、肉類、海産物に分けて台湾各地の保存食をご紹介する。それぞれの地域の歴史やエスニックの文化にも触れることができる。
春節らしい雰囲気の中、小正月になると人々を驚かせる紙のランタンを発表してきた洪新富へのインタビュー記事もある。今回は、洪新富が創意を凝らして制作した台湾固有生物の数々をご覧いただく。「コンピュータグラフィックなどに頼らず、構造や力学を考え、実験を繰り返すことで、一枚の紙を骨格や生物学的特徴を備えた作品にできるのです」と洪新富は語る。
民家のベランダや窓を彩る飾りタイルや鉄窓花(飾り格子)は、故郷を離れて働く人々の共通の記憶である。1950~70年代の台湾では家屋の建設にこうした装飾が大量に取り入れられ、その時代の象徴となっている。南華大学建築・景観学科の陳正哲准教授は、台南や嘉義で古い民家の調査や修復を行なっており、「『鉄窓花』というのは曲線でデザインしたもので、一種の工芸であり芸術表現でもあります」と語る。今月号では、さまざまな鉄窓花の物語もお読みいただきたい。
にぎやかな雰囲気に満ちているのは外交部の招きを受けてベトナムのハノイとホーチミンで文化交流を行なった十鼓撃楽団である。2022年は、台湾とベトナムが相互に代表処を設けてから30周年目に当り、我が国の駐ベトナム代表処は「2022年台湾文化・観光推進活動」を行なった。十鼓撃楽団は台湾の郷土の物語、廟の祭り、山林の風景をつないで「台湾のイメージ」をテーマとする演奏を行なった。2日間の公演に1万人を超える人々が足を運び、好評を博した。
同じく海を越えた物語としては、台湾博物館が開催する「百年の対話」特別展もご覧いただきたい。日本統治時代に台湾に残された南洋の収蔵品の特別展だが、その中には衣食住など生活に根差した文物も多く、それらを通して博物館と東南アジア各界の人々との交流が深まった。さらに、2022年国際青年大使のパラオとの交流、国立歴史博物館の「寶島長春図巻」、そして読者から寄せられた写真を集めたフォトエッセイ「台湾の漁業と海産物」も見逃せない。今月号は食文化、文化芸術、工芸、そして国際交流など豊富な内容を扱う。『光華』の記事を通して宝の島――台湾に対するイメージをふくらませていただきたい。