土地に響く自由の声を書き留めて
50年を振り返ると、『光華』の報道は、台湾社会が一歩ずつ平等へと向かってきた軌跡そのものを記録している。2000年、陳水扁総統(当時)が「男女共同参画」を実現し、副総統をはじめ9名の女性閣僚が誕生し、台湾政治史上最多の女性首長が生まれた。『光華』は、多くの女性首長へのインタビューをおこなった。さらに2016年には台湾初の女性総統として蔡英文が選出され、『光華』もこの重要な瞬間を記録している。
男性にもまた『光華』の視線は向けられてきた。男性の美容意識に関する議論や、専業パパ、シングルファーザー、台湾初の男性保育士資格取得者の報道などは、性別分業に対する固定観念が社会で徐々に崩れつつあることを浮き彫りにした。
また、シリコンバレー在住の台湾人の「お相手が見つからない」という現象を取り上げたこともある。国内での国際結婚の増加を報道し、台湾で暮らす東南アジアなどから台湾に移り住んだ“新住民”女性の生活に継続的に目を向けてきた。彼女たちは『光華』の記事の中で異郷の人ではなく、社会構築に参加する新たな力として描かれている。これらの報道は、台湾が伝統的な家族観から多文化社会へと脱皮していく姿を示し、台湾の自由、平等、包容の生命力を照らし出す。
『光華』50年のジェンダー平等の表現は、台湾が「アジアにおける人権平等のトップランナー」として歩んできた縮図でもある。女性の権利啓蒙から同性婚の合法化、女性誌の興隆から新移民の声の発信まで、これらの記事が台湾社会のしなやかさと強さを織り上げてきた。かつては勇気を要した表現を振り返ると、自由と平等は決して当然のものではなかったことがわかる。この台湾に暮らせる幸運を噛みしめずにはいられない。

2016年、台湾は初の女性総統・蔡英文(前列中央)を選出し、民主と平等の歴史に新たな一歩を刻んだ。

女性の権利についての啓蒙、女性パワーの高まり、性別による役割分担、多様な家族、そして同性婚合法化まで──『光華』は台湾がジェンダー平等へと歩む足跡を映し出してきた。

新住民の権益向上を求めて幾度も街頭に立つタイ出身の邱雅青さん。正しいことなら立ち上がって闘うべきだと考える。

職業選択が性別で縛られるべきではないとの観点で、男性保育士・呉奕樟さんが子どもたちに囲まれて笑う姿も紹介した。(莊坤儒撮影)

『光華』は先駆的な視点でジェンダー問題を探り続けてきた。写真は「世紀末の青春性事」に登場した、檳榔の箱を組み合わせて作られた乳房の大型インスタレーション。(卜華志撮影)

2002年11月号(日本語版は翌月号)では、性別適合手術を受けた鐘玲さんが困難を乗り越える過程を追い、国内初のトランスジェンダーによる養子縁組例となったことを報じた。