世界チャンピオンを支える力
背後では、もう一つ選手たちを大きな力が支えている。ナショナルチームが国際大会で安定した力を発揮できるのは、綱引きの選手育成システムが完備しているからなのである。
まず、長年にわたって企業が台湾の5つの中学校の綱引きコーチの費用をサポートし、このスポーツを根付かせている。そうした中で、有力な中学生選手は台北市の景美女子高校に進学して引き続き訓練を受けることができる。高校で優れた実績を上げ、国際大会にも出場すれば台湾師範大学に進学できる。昼は授業を受け、夜は景美高校のコーチや後輩たちと一緒に練習し、共通の目標に向かって鍛錬を積む。
郭昇監督によると、大学‧短大生が国際大会の経験を持ち帰り、若手のレベルアップに協力するという「中学‧高校‧大学‧国家代表」という4段階の完全な育成制度が整っているのである。
成人チームのワールドカップだけを見ても、郭昇監督の指導の下で31枚の金メダルを獲得している。そんな彼は生徒たちに、「君たちは、かつての私よりずっと優れている」と語り、「世界チャンピオンという私の夢をかなえてくれるのは君たちだ。これから、もっとたくさんの金メダルを一緒に取っていこう」と言葉を続ける。綱引きに青春を捧げる少女たちは、監督の誇りであり、台湾の誇りでもあるのだ。

録画したトレーニングの様子を見ながら、より良いプレイをするために話し合う。

選手たちは、手にグリップパウダーをつけて試合に臨む。

皮膚にできた分厚いタコや傷跡は、栄光の証であり、堅忍不抜の精神を表している。

マシンを引く練習の際、過去最高記録を出したチームはマシンにサインをすることができる。

ワールドゲームズ成都大会では悪天候に見舞われたが、台湾代表女子チームは恐れることなく落ち着いて競技に臨み、全戦全勝、金メダルに輝いた。(中華民国綱引運動協会提供)

2025年国際インドアタグでの台湾代表とマレーシア代表。全力を尽くして戦う前と後には、互いに敬意を表す。

競技場で全力を出し切った選手たちは、試合が終了すると地面に倒れ込み、笑顔をもらす。