さまざまに工夫を凝らして
1971年に農業部水産試験所東港養殖研究センター(当時は「東港分所」)がオニテナガエビの稚エビの繁殖に成功したことで、その養殖が盛んになった。そして屏東の業者が、販売促進のために養殖池でエビ釣りを体験してもらうことを思いついた。1980年代にはこうしたエビ釣り場は台南、高雄、雲林、嘉義へと拡大し、釣ったエビを調理して酒とともに楽しむ文化が生まれた。
エビ釣りによる需要で、オニテナガエビの養殖は1991年にはピークに達し、台湾全土の養殖面積は2,320ヘクタール、年生産高も16,196トンに及んだ。これは世界第1位で、世界市場の37.6%を占めるまでになった。そしてエビ釣り場の数もピークを迎え、当時は台湾全土に500~600ほどのエビ釣り場が存在した。
この20年はインフレやコスト上昇などでエビ釣り場業界も再編が進み、高級化や競技化などの工夫が見られ、現在、エビ釣り場の数は台湾全土で300余りを維持している。
大きな変化は、冷房完備で場内禁煙、あるいはバーベキューや食事もできるようになったことで、以前は大人向けのレジャーだったのが、今や家族連れで楽しめる娯楽施設になった。
エビの多様化も異なる客層獲得につながっている。エビ釣り場には一般に雌エビ池、雄エビ池、混合池と3種そろえられている。エビ釣り文化を推進する「台湾釣蝦文化発展協会」の理事長‧張林裕さんによれば、重さ75グラム以上あろうかという「特大雄エビ」が目当ての客もいる。かかった瞬間の力強い引きが魅力だという。特に香港からの観光客は台湾独自の「特大雄エビ釣り」を体験してみたがるようだ。

「欧熊釣蝦場」のオーナーの詹嘉銘さんは、エビの状態も水質も重要だと考える。エビは健康なほど餌に食いつきやすく、活きのいいエビは味も良い。