より広く、精確にとらえる
BURSTT計画は2022年にスタートした。中央研究院天文及天文物理研究所が中心となり、台湾大学、清華大学、中興大学、彰化師範大学とともに高速電波バースト(Fast Radio Burst/FRB)観測のために設計した新型電波望遠鏡で、天体をより広く、精確にとらえようとするものだ。
従来のパラボラアンテナが、宇宙のより深く遠くを観測するものであるのに対し、BURSTTは異なる思考で設計されている。自動化された超広角アンテナ群を構築し、天空の4分の1を24時間継続的に観測する新型電波望遠鏡である。宇宙に向けて設置した監視カメラのようなもので、年中無休で高速電波バーストを観測する。
さらに、同じようなアンテナステーションを国内外の複数個所に設ければ、高速電波バーストをとらえた瞬間に、アンテナ間の距離(基線長)を解析してそのバーストが発生した母銀河の位置や、母銀河のどこでバーストが発生したかまで特定することが可能になる。
現在、台湾では宜蘭県の福山植物園をメインステーションとし、サブステーションとして緑島や南投県、金門にもアンテナ群が設置されている。また国際協力によるステーションとしては、日本、韓国、ハワイ、インドなどでも設置が進んでおり、台湾を中心として世界的な観測網が築かれつつある。

技術者がアンテナの保守点検を行ない(上)、スペクトラムアナライザでテストする(下)。