自分にやさしく
豊かな環境に育った80年代生れは、いい生活に慣れてしまって、収入が少なくてもいい暮らしをしたいと考えている。
上の世代は倹約して暮らしたが、未来に希望があった。若い世代の将来は不確実だから、歯を食いしばることもない。子育てや家を買う金を自分の好きなことに使い、生活に「潤い」をもたせるのだと李釧如はいう。
日本の「巣ごもり男子」(興味あることには大金を惜しまない)や「干物女」(オシャレせず好きなことしかしない)のように、台湾の若い世代にも「欲しくなければ安くても買わない、欲しいものは分割でも買う」傾向が現れている。
2月半ば台北国際ブックフェアで16万元を投じて漫画と周辺アイテムを購入、フェア史上最高の一日消費記録を作ったのは80年代生れの20代である。
林隆儀は、若い世代は「自分を労い、自分を大切にし、能力範囲内の贅沢、例えばクラブに行ったり、ブランドを買ったり、豪華なホテルに泊まったりする」と書いている。
内湖テクノロジーパークでエンジニアをしている許志瑋の月収は5万元を超え、同級生では高給取りだ。月2万を外貨購入に当て、他は服飾の出費が多い。旧正月には機械式時計とiPhone 4Sで自分を労った。
残業が月二十数日、毎朝9時から夜11、12時まで、過重労働の許は「高級アルバイター」だという。がんばっていると思うからか、モノを買うのにためらいはない。狙いを定めたら、素早く大胆に決める。誘いの電話があれば夜中の12時でもパブへ飲みに行き、羽を伸ばす。「少しはお金を使わないと、生きてる気がしませんよ」
罪か?貢献か?
「消費は罪悪か貢献か、見方によります」と洪敬舒はいう。新商品が出ると若い人が試し、それが高齢グループの消費につながる。スマートフォンがいい例で、最初ビジネスマンをターゲットとしていたが、アプリケーションは基本的に若者向けで、若い人が遊んで市場を牽引し、普及が加速した。
一方日本の嫌消費世代は、過度な消費への反省と反動かもしれない。だが別の角度から見れば、今時のロハス、シンプル、エコの体現の一つともいえる。
日本の男子の間で手製の弁当がはやり(弁当男子)だが、外食産業にとって嫌消費でも、弁当箱、レシピ、調理器具のビジネスチャンスを生み出し、別の面で「貢献」している。
無謀な世代が行く
『財訊』誌と求人サイト104人力銀行が昨年8月に実施した「世代別雇用とライフスタイル調査」は、台湾経済飛躍でいい思いをした60年代生れを「痛快世代」、経済が低迷し始めた70年代生れを「つまづき世代」、経済的チャンスが最少でも前途を楽観視する80年代生れを「無謀な世代」と呼んでいる。80年代生れの76%は貯金が月1万元未満、中には赤字の人もいる。だが成功すると思う率(65%)は他の世代を上回る。
世代ごとに問題は違い「経験者」は若い世代を不安に思う。
洪敬舒は、弱さは必ず通る成長の道と考える。「最初に『イチゴ族』とレッテルを貼られたのは60年代生れということを忘れたのでしょうか」就職情報の董事長・翁静玉が『オフィス物語』でイチゴ族と呼んだベビーブーム世代が、今中堅として社会を支える。
崩世代はアングリーバードのように、それぞれの世渡りの必殺技を手に、難関をクリアしていく。先輩方、心配無用です!