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元宵節のにぎわい
文・莊坤儒 写真・攝影組 翻訳・山口 雪菜
6月 2019
元宵節(ランタンフェスティバル)とは、春節を迎えて最初の満月の夜を指す。この日、各地の寺廟ではランタンを吊るして飾りを施し、人々は提灯を下げてランタンや花火を見に出かける。人と神がともに新年の到来を祝う祭典で、台湾中が大いににぎわう。
寒単爺の爆竹祭り(荘坤儒撮影)
寒単爺の爆竹祭り(台東)
寒単爺の爆竹祭りは台東特有の元宵節の祭典で、寒単爺は財運の神様とされる。廟が寒単爺に見立てた人を神輿に乗せて街の商店などをめぐり、神輿の上に立ち上がった寒単爺に人々が爆竹を投げつけるという祭りだ。投げつける爆竹が多いほどご利益があると言われている。
火旁龍の祭り(苗栗)
苗栗市の客家の人々が暮らす地域では、元宵節に 龍の祭りがおこなわれる。大量の爆竹が弾ける中で龍が舞う、客家らしい祭典である。
火旁龍の祭り(林旻萱撮影)
塩水蜂炮(台南)
厳密に言うと、塩水蜂炮(ロケット花火祭り)は疫病を追い払うための祭典であり、神の御加護に感謝して長年にわたって行われてきた。今では南台湾随一の元宵節の祭りとして多くの人が詰めかける。
社子島の土地公祭り(新北市)
社子島の土地公(土地神様)の祭りは、福安里を中心に行われる。福安里は4つの地域の4座の土地公に分けられ、元宵節の午後6時、若者たちが土地公の神輿を担いで地域を練り歩く。その行く先々で爆竹が鳴らされ、それが激しいほど財運が上がると言われ、社子島全体が不夜城となる。
塩水蜂炮(林格立撮影)
社子島の土地公祭り(林旻萱撮影)
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