さまざまな「トレンド」
トレンドとは何か。どうやってそれを見せるのか、人それぞれに考えや方法がある。
潮台湾審査団の主任委員で、政治大学放送学科の関尚仁・准教授は、トレンドとは「その時代に合っている」ことだと言う。「台湾人が登場し、ポジティブで的確な物語の枠組みがあり、それを外国人が一目見て理解できれば、国際社会への台湾トレンド紹介となり得ます」
1954年に始まった「カンヌライオンズ」は、世界で最も重要な広告賞であり、毎年85を超える国から4万件以上の作品が寄せられる。カンヌライオンズ台湾オフィスの頼治怡・代表によれば、ヤングライオンズは、30歳以下の人が応募でき、台湾は2010年以降毎年代表チームを送っている。
今年は范日奎さんと劉思慧さんのFind Taiwanチームが1位に輝き、カンヌへの出場資格を得た。彼らの作品「Find Taiwan運動」は、台湾人共通の記憶である「国民健康体操」を使って台湾を紹介したもので、まさにトレンディな作品となっている。
范日奎さんは作品の発想について「作品によって台湾発見運動を起こそうと考えました。体操は運動そのものだし、ウォーミングアップの意味もありますから」と説明する。
二人で歌詞を作ってから、台湾じゅうを回った。台中の彩虹眷村、東海大学、台南花園夜市、南投日月潭、淡水、桃園大渓、花蓮清水断崖などで出会った人々に演じてもらったのである。「台湾宣伝ビデオを撮ると言うと、みんな喜んで参加してくれました。外国人も出てくれました」と劉思慧さんは言う。たった3分の動画に108名が登場し、こう歌いながら体操を披露する。「台湾はここです、見えますか。台湾はここです、きれいでしょう。台湾のタピオカティー、飲みましたか。台湾の臭豆腐、食べましたか」
受賞作「Find Taiwan運動」は台湾の国民健康体操を通して台湾を紹介するもので、ウォーミングアップの意味も込められている。(Find Taiwan提供)