「ナウルの子供たちは、今も君が教えた華語のボーイスカウトの歌を歌っているよ」「青年大使の任務に私は啓発され、世界をもっと知りたいと思うようになりました」「私は故郷の彰化の一面の緑の田んぼや、学校へ通った高雄の愛河での友人との時間などを紹介しました」「台湾だったら助かった患者です。台湾の病院では停電はほぼ起きませんから」「SDGsの持続可能な発展の概念を組み合わせることで、私はようやくボランティアの定義が理解できました。実際にはもっと多くの意義が含まれています」
さまざまな国を自ら訪問し、教育や福祉、芸術、医療などの分野で交流してきた外交部の国際青年大使たちが自らの青春を語ってくれた。彼らがどのように専門性や国際リソースを活かして困難を乗り越え、夢を追ってきたかという青春の物語である。
世界的な新型コロナウイルスの流行で、「食糧安全保障」が国際社会の焦点のひとつとなった。今月号では、台湾がスマート農業とテクノロジーを生かして防災や減災を実現し、温暖化による被害を低減させ、それによって食料安全保障を強化していることをご紹介する。また、生涯をかけて台湾の美術品を収集してきた順天堂薬廠の創業者‧許鴻源の物語もお読みいただきたい。その100年を超える作品のコレクションは米国の順天美術館から台湾の文化部に寄贈され、台湾美術史を再構築する重要な文化遺産となっている。
このほかに、フランスの血液製剤専門家で、台北医学大学医学工学部副部長を務めるビュルヌフ教授に、台湾との縁について、また台湾とフランスとの共同研究の懸け橋としての役割についてお話しいただいた。もう一つ、1993年にアジア初の女性映画祭として台湾で始まった「Women Make Waves台湾国際女性映画祭」は今(2021)年、第28回を迎える。今年の見どころやイベントについては、ぜひ今月の『光華』をお読みいただきたい。
苦労を栄養として懸命に働いてきた年配世代の精神は、現在の若者たちにも受け継がれている。台湾で60年にわたってテーラーとして働き、業界の盛衰を見守ってきたベテラン職人の梁冬富は、若い頃を振り返り「あの頃は1日に4~5時間も寝られれば幸せでした」と語る。一方、昨(2020)年、外交部が開催した「ポストコロナ時代の青年リーダーシップ座談会」では、出席したさまざまな分野の青年大使が、人々のために奉仕する思いを語った。今月号では、東京五輪の台湾代表選手の活躍ぶりもご覧いただきたい。
これらの若者は一生に一度の青春の日々に理想を抱いて果敢に挑戦し、行動をもって台湾の精神を伝えている。