雑誌はありとあらゆるテーマを扱うことができるが、誌面や写真、広告などの制約を受け、書籍ほどには全面的かつ深い内容になりにくい。多くの読者は、目を引く見出しに惹かれて雑誌を購入するが、パラパラめくって写真を見るだけで終わってしまう。そのため一般の雑誌の多くは、残念ながら浅薄な内容にとどまり、深く切り込むことは少ない。
一方、雑誌で最も嫌われるのは広告が多すぎる点であろう。限られた誌面が大きく奪われ、実際のコンテンツが圧縮されるだけでなく、PR記事という手法もある。これは、もともと美しい写真とともに旅行プランや景勝地を紹介する一般の旅行雑誌にとっては特に問題はないのだが、文化や社会を深く掘り下げる雑誌においては頭の痛いところである。
雑誌の制作という点から見ると、現地取材が多くの雑誌の基本姿勢だが、その内容の深さはさまざまだ。文化や社会を扱う『光華』は40年にわたって台湾に根を下ろし、世界の華人の現地取材もしてきた。政府の施政から産業の動向まで、確固たる基礎を持つ。だからこそ『光華』は敢えて商業広告の数を抑えて記事のページ数を確保し、毎号テーマを定めて特集を組み、他の雑誌にはない深く広い内容をお届けしてきた。これまで無数の取材を重ねてきており、取材を受けてくださった方々もご存じの通り、『光華』の情報と論点には信用があり、美しい写真も内容もコレクションに値する。
今月号の『光華』は、宿泊、お土産、見どころ、味覚の四つをテーマに台湾式のおもてなしを特集する。これらに加え、古い建築物を再利用して美術品の展示を行なう「大院子」、創意のエネルギーがほとばしる「ゴールデンピン‧デザイン賞」、コミュニティにおける「IBU厨房×冬瓜山書店」の実践、自転車で行く台湾シリーズの「嘉南平原」、そしてアメリカ大統領選の民主党予備選挙に出馬したアンドリュー‧ヤン氏へのインタビューなどをお読みいただきたい。
しかし、いかに内容の濃い報道も、読者の皆様からのご支持とご声援を必要としている。『光華』の内容が非凡だと感じられたら、ぜひ周囲の家族や友人にもお勧めいただきたい。より多くの方がこの雑誌に触れることで、『光華』のおもしろさと熱意を、今後もさらに多くの方々にお届けできることを願っている。