この一年、教育現場で良かったことは?
教員たちが自主的に互いに協力して前進したことは、子供たちの良い手本になったと考えています。
台北農産運銷公司のブランド‧マーケティング
最強の農産物ブランド——「北農」
コロナ禍で農産物の箱詰めセットが人気商品となり、コンビニやECサイトが次々と市場に参入したが、台北農産運銷公司(以下「北農」)傘下のオンラインプラットフォーム「北農厳選」では、早くも2020年から有機農産物、生産履歴、高級果物の3種類の詰め合わせを扱ってきた。
新型コロナウイルスが流行する前、北農厳選の販売量は月100箱に満たなかったが、警戒レベルが3級になると需要が増え、北農と農家の協力で、多い時には週に3000箱が売れた。
宅配の増加で台湾全土の物流がキャパシティを越えたが、北農では早々と「車来速」サービスを開始していた。これはオンラインで野菜‧果物の詰め合わせを注文した人が車で店舗へ受け取りに行くというシステムだ。車から降りずにベルを押すと店員が箱を車に載せてくれるため、人との接触も少なく、安心できるサービスだ。
北農企画部マーケティング課長の謝淑華によると、以前、北農のECは郵政商城やPChomeなどのECサイトに付随して「農的伝人」と称していたため認知度が低く、北農の主力商品も扱っておらず、売上も振るわなかった。そこで2020年にパンデミックになると、北農の翁震炘‧総経理はECが優勢になると考え、北農のECサイトと浜江市場の実体店舗を組み合わせて新たなマーケティング「北農厳選」を始めたのである。
北農は国産農産物を販売する任務を負っている。北農の実体店舗では、澎湖のイカ団子や金門の素麺など台湾各地の特産品も並べ、北農厳選に行くだけで全台湾の農産物に触れられるようにした。謝淑華によると、多くの人は農産物は古い伝統的なものだと考えているが、現在は品質もパッケージも工夫されているという。「国産農産物を広く知って支持していただき、消費者と農家、農協にとって良好な循環を作っていきます」
「北農厳選」のECが始まって、どのような変化がありましたか。今後の運営計画は?
2020年にECサイトがスタートしてから、会員数はすでに2万6000人を超えています。以前、ポータルサイトの下では年間売上は6桁でしたが、2021年は10月までで2200万元を超えています。感染拡大が緩和してからは、会員数を維持することが重要なので、フェイスブックページやECサイトを活用し、実体店舗でのイベントなどを通して北農と会員のつながりを確立し、会員の忠誠度を高めていきます。
iCHEF
台湾の飲食業界に敬意を表して
2021年9月、秋のiCHEF DAYに、iCHEFはアフターコロナの飲食業界のキーワードとして「利便性」を打ち出した。
デリバリープラットフォームが台頭して飲食業界のテクノロジー改革は必須となり、それはコロナ禍でさらに加速した。以前、住宅地の小規模店舗は地域住民を対象としていたが、人々がネットで飲食店を探すようになると、スマホで検索しても出てこない店は存在しないに等しいものとなる。「味で負けるならともかく、デジタルで負けるべきではありません。どの飲食店もデジタル化の恩恵を等しく受ける資格があるのです」とiCHEFを創業した程開佑は言う。中小の飲食店がデジタルの世界でも人目に付くよう、iCHEFは中小規模の飲食店を主要な顧客として、平等な権利を持てるよう働きかけている。
2020年、iCHEFはオンライン飲食店サイトを開設した。飲食店はPOSシステムで基本データを入力するだけでつながり、ユーザーはサイトから当日や数日後のテイクアウトを注文できる。同社はまた、POSシステムとデリバリープラットフォームやLINEオフィシャルアカウント、フェイスブックなどを統合し、飲食店は単一のシステムを通して、各チャネルから注文を受けたり、会員を募集したりできるようになった。2021年、iCHEFは世界で初めてGoogleのマイビジネスと統合されたPOSシステムとなり、Google検索とマップで飲食店が見られるようになった。程開佑によると、多数の世界的プラットフォームとつながっているのはiCHEFだけで、これが台湾の飲食業界の特色ともなっている。さまざまなチャネルの会員資料が統合されるため、飲食店はリピーターや消費額の高い顧客などを選んで優待情報を出すこともできる。
コロナ禍によるダメージを減らすために、iCHEFは飲食店が人々の目に触れるよう、iCHEFの普及を推進している。明日が見えない状況は人を絶望させるが、一件でも多く注文が入れば業者は頑張り続けることができる。データ分析に長けたiCHEFによると、5~6月には飲食業界の売上は6割減少した。だが、警戒レベルの引き下げと「振興五倍券」配布などにより、同じ店を比較して2021年10月の国慶節シーズンの業績は前年同期とほぼ同額まで戻った。「飲食業界が5ヶ月にわたる低迷期を乗り越えられたことに安堵しています」と程開佑は締めくくった。
コロナ禍で台湾の飲食業は良い方向へ向かうでしょうか。
飲食店の管理能力が向上し、多くのチャネルを処理できるようになりました。自力でサイトを立ち上げる力もつき、この一年で能力は明らかに高まっています。皆が生き残るために懸命に学んでいるのです。
台湾の飲食業界の将来はどのようなものになるとお考えですか。
全体的に飲食店の受注チャネルは増えました。以前は電話だけでしたが、今はGoogleやLINEでもつながり、以前はやっていなかったデリバリーにも加入していきますし、自社のサイトを設けたいと思うようになるでしょう。消費者と飲食店のインタラクティブな交流は増え、頻度も高まります。そのため飲食店の経営はさらに複雑化するので、若い経営者に大きなチャンスがあり、多様化も進むでしょう。